園ふぁん 2024年10月号
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- 先生たちに今伝えたい!
「はじめの100か月の育ちビジョン」とは
心と体を育む乳幼児期は、こどもを取り巻く環境づくりが大切です。こども家庭庁を中心とした政府では、こどもたちが健やかに
育つことができるよう2023年12月に、
「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)」
を策定。政策の内容や今後の取り組みについてこども家庭庁の野村宇宙さんに聞きました。
﹁子育て﹂が﹁孤育て﹂に?
か月の
﹁はじめの
育ちビジョン﹂策定へ
時代が変わり、子育ての環境
も変化してきました。昔は、近
くに親戚が住んでいたり、
家族・
兄弟の人数が多く、自然と周り
が子育てのサポートをしてくれ
たりするような環境でした。し
かし、現代では、意識しないと
親もこどもも孤独になってしま
い、
﹁孤育て﹂という言葉まで
生まれています。
現在、0∼2歳の 割のこど
もが園に通っていないと言われ
ちの成長も含め、専門職の方た
ています。そのようなこどもた
ちはもちろん、こどもと直接関
わりがない方も巻き込んで社会
全体でこどもの成長を見守って
か月の育
いくことが大切だということ
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園はこどもたちと
地域との橋渡しを
母親の妊娠期から小学
までの期間がおおむね
か
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年生
月です。この期間は、こどもが
環境の変化による影響を受けや
すい時期。様々な人やものと関
わることが生涯の幸せを育むこ
とにもつながる、人生で大切な
時 期 と さ れ ま す。 だ か ら こ そ、
この時期に、園がハブとなるこ
とで、家庭や小学校︵異年齢︶
、
地域との関わりを持ち、こども
たちと社会をつなげる重要な役
割を果たすことができると思い
ます。
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で、
﹁はじめの
ちビジョン﹂を策定しました。
こども家庭庁 成育局 成育基盤企画課 指針係長
野村宇宙さん
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こども家庭庁作成の
「はじめの100か月の育ちビジョン」パンフレットより
つのビジョン
こどもの権利と尊厳を守る
全てのこどもに権利があります。こども
一人ひとりの思いや願いを大切にして
いきます。
「安心と挑戦の循環」を通して
こどものウェルビーイングを高める
こどもは、おとなとの「アタッチメント
(愛着)」
〈安心〉を土台として、
「遊びと体験」
〈挑戦〉を
繰り返しながら成長していきます。
保護者・養育者のウェルビーイングと
成長の支援・応援をする
こどもの育ちを支える環境や
社会の厚みを増す
こどもに最も近い存在の保護者・養育者がこど
もとともに育つことができるように、様々な人や
機会で支えていきます。
こどもや子育てに直接関わりがある人も、
ない人も、全ての人がこどもの育ちにとっ
て大切な役割を担っています。
「こどもの誕生前」から
切れ目なく育ちを支える
こどもの成長に応じた環境の変化が育
ちの「切れ目」を生まないように、全て
の関係者で連携して育ちを支えること
が重要です。
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