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園でのおもちゃ・絵本購入に関して

園でのおもちゃ・絵本の購入は現場の先生の意見を重視、コロナ禍で購入傾向に変化も

株式会社こどもりびんぐでは、今どきの園児とその家族(ママ・パパ)の実情や園の出来事・取り組みなどについて、幼稚園の先生や保育園の保育士の方々と情報交換をする「園巡回スタッフ」が在籍しています。今回は、そのスタッフが2022年12月に収集した、首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)関西(大阪府・京都府)のあんふぁん・ぎゅって配布園計184園(幼稚園107園・保育園77園)の「園でのおもちゃ・絵本購入」についてご紹介します。

◆年間の購入頻度は、幼稚園では3~5回、保育園では1~2回がそれぞれ最も多い結果に

おもちゃや絵本の年間購入頻度は、幼稚園は3~5回が48.6%、保育園では1~2回が66.0%で最も多く、幼稚園と保育園で異なった結果となりました。その他では、「壊れたら買い替える」「数年に一度」「ほとんどが寄付のおもちゃ」という園も。絵本は毎月買っているという園もありました。

購入するタイミングは、幼保ともに1位が「特に決めていない」となり、「担任の先生から要望があればその都度」「必要に応じて」「壊れてから」「予算が出た時」「業者に勧められた時」「補助金が出た時」などのタイミングで購入していることが分かりました。他には、「学期ごと」「前期と後期の2回」「行事ごと」という園も。

◆購入する商品を決める基準1位は「先生からの要望」に

購入する商品を決める基準1位は、幼稚園34.9%・保育園39.3%でともに「先生からの要望」。園がおもちゃや絵本の購入の際も、現場の先生の意見を重要視していることが分かりました。続いて「安全性」が幼保ともに2位に。その他、「年齢・発達に合わせたもの」「木など自然素材のもの」「長く使えるもの」という意見も。園では購入せず、本部から送られてくるものを使っている園もありました。「消毒がしやすいものを購入する」という意見も多く、おもちゃを決める基準にもコロナ禍での保育環境の変化が影響していることが分かりました。

 

購入方法は、幼保ともに「園に届くカタログ」が1位になり、園に届くカタログが「情報源」として取り入れられていることが分かりました。その他は「本部指定の業者」「100円均一」「すぐ壊れるものはブックオフ」など。「展覧会を見て決める」という園もありました。

◆おもちゃ・絵本購入に関してのご意見

【幼稚園】

・ここ数年は在園児やOBの寄付によりおもちゃは全くと言っていいほど購入していない。近くの図書館が昨年度末に閉館した際、大量に絵本をいただいたので絵本の購入もしていない。先生が自分で気に入った絵本を書店で購入し、それを持参して子どもたちに読み聞かせるということはしている

・おもちゃ、絵本一つにおいても教材研究をしっかり行い、職員間で共通認識できるようにしている。運動あそび推進園なので、外遊びのおもちゃを買うことも多い

・絵本は担任の先生の判断により、ほぼ毎月購入している。おもちゃは買い替え買い足しはほとんどしていない。長い間大切に使うよう園児に伝えている。どうしても必要な場合は園の出入り業者のおすすめやカタログから購入している

・園としては購入せずだが、保護者会の費用で保護者が厳選して購入。おもちゃや絵本は卒園児がくれることが多い

・シンプルで想像力がわくようなもの。絵本は先生方の考えもあるのでいろいろだが、名作シリーズや、子どもが想像力を持てるようなもの

・コロナ禍でおもちゃは除菌したりと管理する必要があるので、ぬいぐるみはしまってある。ブロックなどの除菌は毎日なので新しい物は購入は未定

・絵本は月1程度、おもちゃは年度始めに購入するが、手作りのおもちゃを使用することも多い

・価格が高いので全クラスそろえられなかったり、一式をそろえられなかったりする

・園では廃材遊びを取り入れている。保護者に空き箱をためてもらい、工作に使用している。家から持ってきた空き箱を見ると、そのお家がどんな物を食べて生活しているかが垣間見えるので面白い。学年が上がっていくにつれてどんどん完成度が上がっていく。買ったおもちゃも良いが、自分で一から組み立てて作る廃材遊びも楽しいはず

【保育園】

・必要に応じてその都度購入している。欲しいおもちゃがあるときは、一度会社に相談してから購入している。絵本は相談しなくてもいいので、季節のものや人気のものなどを時々購入している。コロナで消毒することが増えたので、購入の際は素材を意識するようになった

・おもちゃは担任からの要望を受け、その都度園長に相談、交渉し購入している。絵本は必要に応じて購入している。おもちゃの購入にあたっては、本当は職員会議などを通して全職員で話し合い、発達において必要なのか、年齢に適正か等を理解した上で決めたいと思っているが、それができていない現状。コロナ禍により、布のおもちゃの購入、使用が減った

・特に人気の絵本は修繕を繰り返しつつも何度も購入することがあり、「やっぱりこの本か」と思うのも楽しみのひとつ。おもちゃは月齢やクラスの雰囲気に合わせて担任が購入するのでバラエティーに富んでいる。コロナの影響でおもちゃの扱い(消毒しやすいもの)についても常日頃アップデートを心掛けている。

・子どもたちの発達に応じた適切なおもちゃを購入するよう努めている。コロナの流行を機に、消毒のしやすいプラスチック製のおもちゃを購入することが増えたように思う。

・感染症対策で毎日の消毒によりおもちゃの色あせや劣化が気になるようになった。

・絵本おもちゃ共に購入することはめったにない。新学期に傷んだ絵本の分を補充するのみで「修繕して大切に使おう」という園長の理念に則っている。保護者からの寄付を受け入れているので、それも修繕して使わせてもらっている

・保育士が手作りしているおもちゃも多い

・おもちゃは子どもにとって一番身近な物だから大切に考えてる。まんべんなくさまざまな種類のおもちゃを購入するようにしている。

・ものは大切に使おうと常々言っており、おもちゃも古いものから新しいものまであるが、昔からある古いおもちゃで遊ぶことが多い。会社の方針もあって、こんな時代だからこそ、廃材で遊ぶことを意識している。段ボールや紙、自然物など、子どもから見ればなんでもおもちゃになるので、そういった保育を目指している。

 

■本件に関するお問い合わせ先

株式会社こどもりびんぐ シルミル研究所   担当:飯倉・岡﨑

TEL:03-5244-5761(10:00~17:00 ※土・日曜、祝日を除く)

E-mail:enfant@kodomoliving.co.jp