親・子ども・園のデータ

コロナ禍での「園児の運動能力の変化」と園での取り組み

「子どもの運動能力の低下」を鑑み、園ではさまざまな「子どもの健康」のための取り組みを実施

株式会社こどもりびんぐでは、今どきの園児とその家族(ママ・パパ)の実情や園の出来事・取り組みなどについて、幼稚園の先生や保育園の保育士の方々と情報交換をする「園巡回スタッフ」が在籍しています。今回は、そのスタッフが2023年2月に収集した、首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)・関西(大阪府・京都府)のあんふぁん・ぎゅって配布園計198園(幼稚園95園・保育園103園)の「コロナ禍での園児の運動能力の変化と園での取り組み」についてご紹介します。

◆「子どもの運動能力の低下」は、コロナ前から

コロナ前と比べて子どもの運動能力に変化があったか聞いたところ、「変化があった」と答えた園は幼稚園・保育園ともに19%台にとどまりました。「変化があった」と答えた園では、「体験できることが減っているので、身体能力の低下を感じ、転びやすい子どもが増えた」「親子で歩く機会が少ないのか、登降園時に声掛けしながら歩いている姿を見るとコロナ前よりママが大変そうに感じる」といった意見も。「もし影響が出るのなら、数年後ではないか」と、今後の子どもの成長を気にする園もありました。

 

「子どもの運動能力は、コロナ以前から低下していっている 」といった、コロナだけが理由ではなく以前から感じていたという声が複数ありました。運動能力で気になることを聞くと、幼稚園・保育園ともに1位は「体力・持久力の低下」という結果に。「転びやすく、つまづきやすい子が増えた」「目立って『何かができなくなった』と感じることはないが『疲れた、しんどい』と言う子が増えた」という意見もありました。

 

◆園での健康に関しての取り組みは、運動面以外にも

園で取り入れている健康に関する取り組みを聞くと、幼稚園61%、保育園50.7%と圧倒的に「外遊びの時間を多くとる」が1位に。園のカリキュラムとして、体育指導を取り入れている園も多くありました。「週1で外部から体操の講師に来てもらい指導してもらっている。年中・年長は小学校入学に向けてルールに基づいて遊ぶということも意識して、ドッジボールに力を入れている」「体幹を鍛えることを大切にしている。1,2歳児から室内の鉄棒でぶら下がりに慣れさせて3歳から園庭の鉄棒をやっている。最終的に鉄棒・縄跳び・平均台をマスターして卒園していく。小学校で必要ですからね」と小学校への進学を意識した取り組みや、「今日は葉っぱを探しに行こうとか『はらぺこあおむし』を読んだ日は虫を探しに行こうとかテーマを決めて散歩に行っている」「たくさん歩く、たくさん園庭で遊ぶ、畑まで歩く。遠足は高尾山に登っている」といった歩くことに力を入れているという声もありました。

その他、「食生活の乱れがないよう保護者へも呼び掛けをしている」「野菜を栽培し収穫。園でクッキングして食べている」「体の内からの健康を考え、食べ物のおいしさ、食事の大切さや楽しさを子どもたちに伝える。自分の好きなものを選び、好きな量を盛って食べる給食を実施していることもある」「給食の食材選びにこだわり、野菜を多めにしている。ビタミン類を積極的にとって体の内側から整えられると良い」と、運動面だけでなく食からの健康の取り組みを行っている園も。

園では、子どもたちのことを思い、さまざまな取り組みをしていることが分かりました。

 

■本件に関するお問い合わせ先

株式会社こどもりびんぐ シルミル研究所   担当:飯倉・岡﨑

TEL:03-5244-5761(10:00~17:00 ※土・日曜、祝日を除く)

E-mail:enfant@kodomoliving.co.jp