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【Vol.1】首都圏・関西の幼稚園・保育園に「園の給食事情」についてをヒアリング

こどもりびんぐでは、「あんふぁん」「ぎゅって」を園の先生に知ってもらうためのPR・園の状況をヒアリングする、こどもりびんぐの「園巡回スタッフ」が在籍しています。▶「園巡回スタッフ」の紹介ブログはこちらから
 
今回は、その「園巡回スタッフ」が2023年12月にヒアリングした、首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)・関西(大阪府・兵庫県・京都府)のあんふぁん・ぎゅって配布園計112園(幼稚園49園、保育園63園)の に関してご紹介します。※こども園も含む

◆首都圏の幼稚園での給食実施は45%。「お弁当でも給食でもよい」個人選択制を導入する園も


【幼稚園】
「園で給食を実施していますか?」という質問に対し、首都圏の幼稚園は実施頻度が週1日から週5日と幅広く、個人選択制を導入している園も多くありました。また「給食実施なし」の園も首都圏には多くあるようです。週5以上で給食を導入している幼稚園は、首都圏では23%に対し、関西は半数を占めました。こちらは、関西でお話を伺った園の42%がこども園のため、給食実施の頻度が高いと推測されます。
園からのフリーコメント
≪首都圏≫
・コロナ前まではあったが今は給食の実施なし
・利用を「5日」・「3日」・「2日」から学期ごとに選択する
・預かりの場合のみ近所のパン屋さんのお弁当を申し込める
・週1回火曜日はみんなで給食。それ以外はお弁当か給食か選べる
・水曜日はパン給食。それ以外は希望制。前月までに申請
・月火はお弁当、水木金は給食
≪関西≫
・週6実施だが、月に一回お弁当の日がある
 
【保育園】
保育園では「週5日以上給食」という園が首都圏・関西ともに100%でしたが、関西のほうが週6給食の割合がやや多いという結果となりました。
園からのフリーコメント
≪関西≫
・基本は週5で給食だが、月に1日だけお弁当の日がある
・週6給食で、月に1回お弁当

◆献立決めは、幼稚園では半数以上が「発注業者」。園長や保育士も献立決めに加わる


【幼稚園】
「給食の献立は誰が中心となって考えますか」という質問には首都圏・関西ともに「発注業者」が50%超える結果となりました。発注業者には専門の栄養士がおり、献立は栄養士が中心となって献立を決めていることが多いようです。関西は基本は「発注業者」で「園長や保育士も献立決めに関わる」というコメントが首都圏と比べてやや多くありました。

園からのフリーコメント
≪首都圏≫
・給食センター(発注業者)に依頼する
・ミールケア(発注業者)に依頼する
・基本は園の栄養士で、先生も加わる
≪関西≫
・基本は発注業者で、園長も加わる
・基本は園の栄養士で、主任・学年リーダーも加わる
・市(行政)からの案をもとに調理員や事務も考える
 
【保育園】
保育園では首都圏・関西ともに「園の栄養士」が70%を超えました。関西は幼稚園同様、首都圏にくらべ園の栄養士と、園長先生や主任なども献立決めに関わるというコメントが多くありました。
園からのフリーコメント
≪首都圏≫
・基本はミールケア(発注業者)に週3で依頼し、園長も加わる
・江東区(行政)で統一されている
≪関西≫
・基本は園の栄養士で、園長も加わる
・基本は園の栄養士で、主任や学年リーダー、調理員も加わる
・基本は園の栄養士で、月1回の給食会議で保育士も意見を出す
・発注業者にすべてお任せしている
・発注業者と園の保育士で考える

◆献立を決める担当が食材や調味料を発注する園がほとんど


【幼稚園】
「給食に使う食材や調味料などはだれが中心となって考えて発注していますか」という質問については、献立を決める人(業者)とほぼ同じ人(業者)が、食材や調味料の発注をおこなっていました。関西の【その他】の回答は「調理員が発注する」でした。
園からのフリーコメント
≪首都圏≫
・給食センター(発注業者)が発注
・園の栄養士と先生が発注
≪関西≫
・発注業者と園長が発注
・基本は園の栄養士で、園長も加わる
 
【保育園】
保育園についても献立を決める人(業者)とほぼ同じ人(業者)が、食材や調味料の発注をおこなっていました。【その他】の回答では、首都圏は「調理員」「園長を中心とした先生たち」、関西では「市が決めたものから調理員が選択して発注」「調理員・園長が発注」などがありました。
園からのフリーコメント
≪首都圏≫
・基本の発注は園の栄養士で、調味料は先生が発注
・グループで献立は決まっているが記念日や誕生日会の際は各園のカラーを出して良いことになっているので、その都度園内の栄養士が発注
≪関西≫
・基本は園の栄養士が発注し、園長も加わる

◆給食についての想いは園さまざま。園児のことを第一に考えた工夫やこだわりが


給食の内容や食材について、先生が気を付けていることや選定基準を伺ったところ、たくさんのコメントをいただきました。どの園も、園児が楽しく、安全に給食を食べることができるよう、いろいろなこだわりや考えをもって給食を提供されています。先生方のコメントを紹介します。
 
≪首都圏・幼稚園≫
・地域のレストランのお弁当を利用。安全性の高い原材料を使用し、合成添加物や天然添加物を使用していないオーガニックの塩や砂糖を使用してくれる
・厳選された素材を下ごしらえし、出汁をとるところから丁寧に調理した、和食中心の給食の提供を心がけている
・幼児向けの栄養を考えた献立で、保育に理解がある業者(エンゼルフーズ)に依頼。当日1つからでも注文できるので助かっている
・幼児向け仕出し弁当は価格が350円で安いので、栄養面など細かいことは期待できない。外注業者2社を1カ月ごとに替えて利用している
・以前頼んでいた業者は、保健所の抜き打ちチェックで容器のアルコール濃度が計測のたびに不安定(消毒の香りがキツかったり)だったので、いくつかの業者の給食を試し、容器が使い捨てであることや子ども向け給食の専門業者であることから今の業者に決めた 
・週に1回温かく素材の味を味わって欲しいという思いから園庭で釜戸で炊いたご飯と無農薬野菜の具だくさんのみそ汁やカレー、肉じゃが、おでんなどの給食を実施している
・なるべく季節の野菜を使用して地産地消をめざしている会社を選んでいる
・薄味で野菜多めの和食
・ミールケアと提携し自園給食を提供。無農薬野菜を使う。お部屋で配膳するので温かいものを食べられる
・地元の野菜を使うことと魚を多めにしてくれるというところにお願いしている
 
≪関西・幼稚園≫
・園児たちが進んで食べてくれるよう、季節に応じたメニューを盛り込む
・月に一回、園と業者とで給食会議を行い、園児の食べ進め具合などをフィードバックし、改善している
・行事食を取り入れる
・国産の素材を使用している
・契約農家から無農薬の野菜を仕入れている
・園児の食べている様子から反応を見たり、職員間で感想を言いあったりして月に一回の給食会議でフィードバックし、改善している
・園の「良いもので給食を」という思いに賛同してくれた業者の社長と自然農法の農園に行き、園向けに米は手洗い、にんじんなどは機械じゃなく手剥きなど、いろいろな要望を受け入れてもらっている。お米は発芽玄米で、おかずの見ためもかわいい形や色味も工夫。パンの日は、乳化剤やイーストフードが入っていないもの
 
≪首都圏・保育園≫
・1日の必要栄養量の目標量を満たすことを目的に、計画的に献立を作成し、栄養価計算に努めている。さらに随時、児童の残食調査を実施し、園児のし好、盛り付けを研究し残食の防止を図る。行事食、季節に応じた食品の選定、偏食、調理方法等に留意している
・食材は国産中心。旬な食材も取り入れるが、栄養価があっても子どもたちが食べにくい食材(見た目を嫌うひじきなど)は月に一度の給食会議で相談して使うか使わないか決めることもある。2歳児以下保育園なのでとにかくおいしく食べてくれることをモットーにしている
・野菜は提携している八百屋から購入している。国産へのこだわりはあるがなかなか国産のみというのは難しい現状
・さわらや冬瓜など家庭ではあまり食べないような食材を出すようにしている
・園児の口にするものは全て園内調理にこだわり、安心安全な給食を提供している。食材は国産のみ、天然調味料や旬の食材を使用。季節や行事を意識した給食の提供。職員、調理員への教育の実施(料理研究家による研修会・勉強会など)
・系列園すべてが同じ献立。各園の栄養士が交代で献立を考える。「楽しい、美しい、おいしい給食」を実施。彩りや盛り付けを工夫し見た目から食べたいと思えるものを提供している。市の一般的な給食献立より1品ほど多く出している
・お米は農薬・化学肥料の使用が通常の半分以下で栽培した特別栽培米を使用
・ミールケアの栄養士さんの中で毎月メニューを出し合い投票し、1位は「鉄人」という呼び名で毎回メニューに組み込まれている
・無農薬野菜、有機野菜や四季にあった旬の食材を使用
・旬のもの、行事食。おせち料理の黒豆やなますを出す(なますは食べない子どもが多い)
 
≪関西・保育園≫
・園児たちの食べる様子・反応を見て次月の給食づくりの参考にしている
・野菜は契約農家から仕入れている(園長先生選定)。調味料は無添加のものを使用
・調理業者(クッキングキョート)が園に持ってきたものを温めて、お皿に盛り付け提供。パンは園で焼いている。カレーやシチューは園で調理
・食材は無農薬のものを。米は分付き米に精米している。調味料はミネラルシュガー、天然塩、本醸造醤油を使用。逆浸透膜浄水器を調理室と調乳室に設置
・同じ法人でも、園ごとで利用している業者は違い、当園はオイシックスの献立表に基づき決めている
・季節に応じたメニュー。月齢に合わせた食材のカットなどをお願いしている
・栄養士任せだが、子どもに人気のあるものを取り入れるようにしている
・パン食のときにはおやつにお米を提供するなど、バランスを考えている
 
【VOL.2】では「園のおやつ」についてヒアリングした結果と、園で取り組んでいる「食育」の取り組みについて紹介します。

 

■本リリースに関するお問い合わせ先

株式会社こどもりびんぐ メディアビジネス部   担当:角・森

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