親・子ども・園のデータ
【Vol.2】首都圏・関西の幼稚園・保育園に「園のおやつ事情と食育」についてをヒアリング
こどもりびんぐでは「あんふぁん」「ぎゅって」を園の先生に知ってもらうためのPR・園の状況をヒアリングする、こどもりびんぐの「園巡回スタッフ」が在籍し、園の先生方にさまざまなテーマでヒアリングを実施しています。▶「園巡回スタッフ」の紹介ブログはこちらから
先日公開した【Vol.1】では「園巡回スタッフ」が2024年12月にヒアリングした「園の給食事情」の結果をお届けしました。今回は続編として「園のおやつ事情と食育」についてヒアリングした結果をお届けします。
<ヒアリング対象園>首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)・関西(大阪府・兵庫県・京都府)のあんふぁん・ぎゅって配布園計112園(幼稚園49園、保育園63園)※こども園も含む
◆幼稚園では8割が市販のおやつを提供。園児がよろこぶものをチョイス
【幼稚園】
「園で市販のおやつを提供していますか」という質問に対して、首都圏では約8割の園が「すべて市販」と回答しました。手作りの割合は関西のほうが多いですが、関西でお話を伺った園の42%がこども園のために割合が高いと推測されます。
園からのフリーコメント
≪首都圏≫
・預かり保育の児童は各家庭からおやつを持参する
≪関西≫
・0~2歳児は手作り、3歳以上は市販も使う
【保育園】
保育園では、首都圏・関西ともに割合はほぼ同じで「市販と手作り」「すべて手作り」が90%以上を占めました。
園からのフリーコメント
≪関西≫
・バナナやみかんのときもある
◆市販のおやつはアレルギーに配慮し購入、個包装のものを選ぶ
「市販のおやつを選定する際の基準やルールを教えてください」と先生方にうかがったところ、アレルギーや栄養に配慮しながら、市販のおやつを選んでいる先生方のコメントが寄せられました。その一部をご紹介します。
≪首都圏・幼稚園≫
・生協に注文。食品添加物やアレルギー成分には気を遣っている。果物を提供することもある
・市販のものを職員が購入している。値段の制限はないが、小包装のおせんべいやお菓子が多い
・喉に詰まる可能性があるもの(ゼリー)は不可としている
・コロナになってから個包装にした。ビスコやゼリー、おせんべいなど
・以前は預かり保育でネットである業者の無添加のおやつを提供していたが、昨今の値上げラッシュで保護者の負担が増えると考えアンケート調査したところ、圧倒的に市販のおやつが良いと答える保護者が多かった。お誕生日会や行事のときには無添加のおやつを特別なものとして提供している
・できるだけ安くて、アレルギーに対応しているもの。ゼリーやおせんべいが多い
≪関西・幼稚園≫
・手作りは、おにぎり、うどんなどの補食的な役割のものが多い。市販のものは口の中に残るもの(チョコレート、飴、キャラメル)などはNG。おせんべいやクッキーが多い
・園長先生が近所のスーパーなどで購入。購入に関する明確なルールはなく、アレルギー除去以外は園児の好きなものを中心に購入している
・延長保育の子のみだが、個装のおせんべいがほとんど。予算内で甘くないものをと考えている
≪首都圏・保育園≫
・おやつは手作りが基本だが、必要な栄養素を補う目的で、市販のものも織り交ぜている
・極力手作り。食材で補えないものは市販のおやつを使用(赤ちゃんせんべいやウエハースなど)
・栄養士が考えた手作りのおやつと、果物や市販のおやつをまんべんなく提供している。地域がら海外の子も多く在園したり(ネパールや中国)、手作りのおやつに抵抗のある子も一定数いるのでこのような対応をしている
・楽しんで食べることが一番であり、手作りのもの、市販のものをいろいろおり混ぜて提供している。手作りのスポンジケーキに子どもたちが好きなトッピング(ホイップクリーム、カラースプレー、チョコペンなど)を施すことも
≪関西・保育園≫
・0歳児は0歳児用の市販物を使う。他の年齢に関してはすべて手作り
・市販のものはアレルギー除去し、みんなで一緒に食べられるものを購入している。手作りのものは、季節に応じたおやつを提供することもある(夏なら寒天ゼリー、秋ならスイートポテトなど)
・アレルギー対策はしている。おせんべいやクッキーが多い。手作りはパンを焼いたりスイートポテトを作ったり、おにぎりやバナナ、ゼリーを用意することが多い
◆幼保ともにほとんどの園で「食育の取り組みを実施している」と回答
「食育の取り組みを実施していますか」という質問については、首都圏では幼稚園・保育園ともに90%以上の園が「実施している」と回答、関西でも幼稚園は70%以上、保育園は90%以上が「実施している」と回答しました。幼児の味覚形成に最も影響があるといわれている幼児期。どの園でも園児の健康や食育に熱心に気を遣っている様子がうかがえました。園の食育の取り組みについても、園の先生方からたくさんのコメントが寄せられたのでご紹介します。
≪首都圏・幼稚園≫
・借りている田んぼで稲刈りと脱穀体験。稲のお世話はバス代がかかることもあって所有者に任せており、稲の成長具合をZOOMで中継してもらっている(アーカイブに残して保護者も見られるようにしている)
・お箸の持ち方、食事の挨拶の指導、食材の栄養素を教えています
・食について保護者と懇談会を開き「今何を悩んでいるのか、他の子はどうなのか」などを話し合っている。あとは園児がお菓子作りをする保育もある
・サツマイモ掘りをしてそのサツマイモを使用し包丁を使ったサツマイモケーキ作り。サンマを生で触って園庭で焼いて丸ごと一匹食べたり、給食で使うキャベツやきのこを割くお手伝いをしたりします。去年は年中クラスが調理師と味噌作りをし、それを使って豚汁を園庭で作っている
≪関西・幼稚園≫
・「サンマデー」「チキンデー」など、丸ごと食材を食べる日がある。調理前に生の状態、調理後に骨や皮なども観察し、ありがたく命をいただく、といった趣旨のイベントです
・園庭で育てた野菜を収穫し、調理して食べる。お米をといで炊いてみる。赤・黄・緑の栄養素について学ぶ
・体に入れるものは良いものを!という考えなので、自然農法のお米でもちつきをする。園で実施するお茶会も、提携している農園のお茶やお野菜で作ったお菓子などを振る舞う。保護者と園児(希望者のみ)で味噌作りや梅ジュース作り、自然農法をされている農家さんの講演会を園で行っている。そのほか、園庭に生えたよもぎで団子を作ったり、小さいりんごがなるのでりんごジャムを作って運動会のお疲れパーティーをしている。よもぎをすり潰す際にすり鉢を使うが、家では使ったことも見たこともない子が大半。そういう経験をさせてあげられることは大切だと思っている
≪首都圏・保育園≫
・今年は夏が暑くて野菜がうまく育たなかったため、紀州の南高梅を取り寄せて梅ジュースを作った。あえて玄関に梅がつけてある瓶を置いておき、砂糖が溶けていく様子を保護者にも見てもらった。完成した梅ジュースはプールのあとにみんなで飲んでとてもおいしかった。来年は梅干しに挑戦したい
・食が大切という思いで玄関すぐに中が見える調理室がある。玄関に保護者用に給食の見本を置いている。タケノコ堀りや田植え。収穫した野菜で月に1度のクッキング。年長さんは包丁も持つ。今日は園児たちが考え、担任と調理師が相談して決めたケーキを3つほど作っているのでどんなケーキが出来上がるのか楽しみにしている
・野菜がどのように育っていくか、摂取した肉は身体のどの力になるのか、などを伝えている。お便りや掲示、SNSなどで旬の野菜のメニューや栄養価、行事食の意味などを保護者にも発信している
・2歳児クラスには食材に触れたり、行事食を提供したりしている。良かれと思ってスイカをひと玉見せたら、怖がってみんな泣いてしまったというエピソードも
≪関西・保育園≫
・保育と食育はセットで考えており、保育の年間テーマに合わせて食育を進める
・もちつき・バーベキュー・さんま焼き大会・やきいも大会を実施。各国伝統の料理に触れる献立日もある。保育室に旬の野菜を貼り出し、目に触れる機会を増やす。給食で旬の野菜を使ったものが出た際は「写真と同じお野菜だね」などの声かけをしている。お節料理のクイズやかるたを保育の遊びに取り入れ、お節の具材や意味を知る機会を作っている。子どもが「落とせば割れる」という体験を通して、食器の扱い方や物を大切にする心を学べるよう3歳以降は陶器の食器を使用する
・畑で野菜を育てて、それを食べる。保護者と一緒に試食会を実施し、保護者の方にも職に関心を持っていただく
■本リリースに関するお問い合わせ先
株式会社こどもりびんぐ メディアビジネス部 担当:角・森
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